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映画

『黄金のアデーレ 名画の帰還』

昨夜は『黄金のアデーレ 名画の帰還』を鑑賞


美術に興味を持ち始めた頃、あの独特の表情でクリムトって苦手だなぁという意識があったんだけど、接吻の票をんを読んでから、いかにあの独特の表情が官能的でありながらも女性の柔らかさや幸福感を描いているのかということを感じるようになり、金を多用したゴージャスさと相まって今は好きです

そんなわけで、ポスターをはじめて目にしたときからこの作品は絶対に映画館で鑑賞したい!!と思っていた一本dした





※以下感想です
 ネタバレありですのでご注意ください






 








群馬県内だと前橋のユナイテッドだけだし、必ずしも大々的に展開している作品ではないのかな?という印象で、通好みなカンジの作品なのかな?と構えていたのですが

これは今年のランキング入りですね

静かだけど、キャストがみんなしっかりとした演技でストーリーを固めていて

あの時代のウイーンの上流階級の華やかさと現代アメリカの日常の対比もなかなかで

先日鑑賞した『ミケランジェロ・プロジェクト』も同じく”ナチスに奪われた絵を取り戻せ”がテーマですが、個人的にはアデーレの方が好きかな



ヘレン・ミレンというと、『クイーン』とか『終着駅』とか、なんというのかな”私は私”みたいな強さのあるキャラクターを演じる人というイメージが個人的にはあったので、こういう”普通のおばさん”というカンジのキャラクターを自然に演じていて印象がまた変わりました

”さあ!やってやるわよ”ってときのエネルギー溢れる元気なときのマリアと、”もうダメかもしれない・・・”というときのマリア
表情だけじゃなくて姿勢や醸し出すオーラまでもが違いすぎてさすが名女優!!と唸りました



結末がわかっているから、このあとどうなっちゃうんだろう・・・というドキドキは少なめなんだけど、マリアとフリッツがウイーンから逃げるシーンは本当に辛い

周りにいるウイーン市民も敵か味方かわからないなかで、逃げるのはほぼ不可能なのではないかという監視に追われながら、愛する人の手を離し別々に走らなければならないときもあってまた愛し合う二人は落ち合うことができるのか、飛行機が本当に離陸するまでは安心できない(カサブランカのラストを思い出す)
両親との別れのシーンもさることながら、若い新婚さんの逃亡劇が胸を締め付けられた


作曲家シェーンベルクや名だたる芸術家が出入りする、お父さんはストラディバリを所有するような資産家の家庭で、自身もオペラ歌手と結婚するマリア
華やかなウイーンの上流階級の社交場面となる結婚式のシーンは、叔父さんは今月中にも危機が迫ることに気づいていて、そんな華やかな世界の終わりを告げる場面でもある意味で『山猫』のようでもある



ランディは最初はうまくいったら儲かるかなってふわふわとした思いで受けた仕事だったのだろう

けれど自らのルーツでもあるウイーンを訪れたことで何かが変わったんだろうな

彼自身もシェーンベルクという芸術家の血を引いていることで背を向けてはいけない問題だったのかもしれない



結局のところ、最後にマリアがオーストリア側に言い放った言葉がすべてなのかな?と個人的には思う

彼女自身”平凡なアメリカ人”として生きてきて、亡くなった姉の遺品を手にするまではこの絵を含め一族の宝をどうにかしようとは考えてなかったんじゃないかな

そしてまさにセリフの通り、”その後の暗いナチスの支配下にあった時代”を知らない、美しいウイーンしか知らない、そしてそんなウイーンを愛したアデーレのために彼女をそのままウイーンへ残したかもしれない

けれど、ウイーン側が頑なにブロッホ=バウアー家のものであることを認めなかったから、少しでも最初から歩み寄っていれば彼女もここまで頑なではなかったのかもしれない

マリアと両親との別れのとき、父は「我が家はアメリカに移って続いていくんだ」というようなことを言ってマリアを送り出すじゃない

それを考えるとアデーレ(の絵)をアメリカへ連れて帰るということは父との約束を果たしたことにもなるのかなと思いました

所有者として認められたマリアがどのような思いで絵をアメリカへ持ってきたのか、ここがこのストーリーの核心なのかな



絵画の返還というテーマでありながら、本当のテーマは親子の愛、夫婦の愛、家族の愛といったところではないかと考えた一本でした
  • 2015.11.29 Sunday
  • 22:29

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  • 2019.08.15 Thursday
  • 22:29
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